「靴を履いたり歩いたりすると、足の親指が痛む」「親指の付け根がくの字に曲がっている」など、外反母趾に悩んでいませんか?
外反母趾は男性よりも女性に多く見られる症状ですが、その多くが「靴が原因」と思われています。しかし、実際は靴以外にも外反母趾には、さまざまな原因が関係しています。
今回は、放置していると手術を必要とすることもある外反母趾の原因について、詳しく解説します。
目次
女性が外反母趾になる原因は、生活スタイルが大きく関係しています。
人によってプライベートや仕事上、ヒールの高い靴を履くこともあるでしょう。ハイヒールはつま先が細い形状をしており、さらにヒールが高くなっているため、足の重心はつま先部分へ集中します。
この体勢が長時間続くと、足指の関節は曲がってしまい外反母趾の原因となるのです。女性の足は男性に比べて足指の関節が柔らかいため、足元を圧迫するような靴を履いていると外反母趾になりやすい傾向があります。
外反母趾はヒールの高さが大きく関係しているので、気をつけてください。
外反母趾と言えば女性に多い症状ですが、最近は男性も苦しむ人が増えています。男性の場合、女性よりも足指の関節は固く、またヒールの高い靴を履く機会が少ないため、靴による外反母趾の原因はほとんどありません。しかし、外反母趾の原因は足の形と両親の遺伝が関係しているため、男性でも悩みを抱える人がいるのです。男性が外反母趾に悩んだ時は、次のような原因が関係していると考えられます。
・足の前距腓靭帯が緩んでいる
・両親のどちらかが外反母趾
足の甲のアーチを形成する関節の靭帯の緩みは、見た目では判断できません。
そのため、男性の外反母趾は重症化してから判明するケースが多いので、足の親指の付け根部分が変形している時は、早めに対処しましょう。
ここ最近、外反母趾に悩む人が増えているのは、筋肉の弱りが原因とも考えられています。例えば、移動するために電車やバス、車などを中心に使い、歩いてどこかへ行くことが減っていませんか?
歩く回数が減っているため、昔に比べて土踏まずのない扁平足や、足の指の付け根が横に広がる(アーチ状の形が崩れる)開張足が増えています。
外反母趾は、足の裏全体を地面に付けずに歩くことが原因でもあります。
自分の歩き方のクセは気づかないため、知らず知らずのうちに外反母趾を作っている可能性があります。靴底が次のように減っている人は、外反母趾に注意が必要な歩き方をしているかもしれません。
・かかとが減っている
・靴の外側のつま先が擦れている
・靴の内側だけ減っている(内股)
・靴の外側だけ減っている(がに股)
歩き方のクセが要因になることもあるので、日頃の歩き方にも気をつけましょう。
外反母趾は女性の方が圧倒的に多く、男性の比率は10分の1と言われています。しかし、男女関係なく外反母趾に悩まされる人は増えているのは事実で、その原因は足の方に合わない間違った靴の選び方です。とくに女性に多いのが、エジプト型と言われる足の形です。
エジプト型は、足の指の中で親指が最も長く、小指に向かって短くなっていく形。日本人に最も多い形と言われています。親指が一番長いことから、靴を履き歩いているうちに自然と外側に傾き、外反母趾になりやすい傾向があります。
靴選びはデザイン重視ではなく、フィッティングした時の圧迫感がないか、確認することが大切です。
外反母趾の原因を知った上で、これから症状が悪化しないためにも毎日少しずつ改善していきましょう。外反母趾にならないために、3つのポイントをご紹介します。
外反母趾の原因は、足指の関節と筋肉の弱りです。足指の関節は、ストレッチすることで柔軟性を高められます。まず、片手で足指をつかみ、足指の付け根部分をくるくると回しましょう。外回しと内回しを各20回ずつ行うだけです。
足指の筋肉を鍛えるためには、足指じゃんけんがおすすめです。
足の指を使ってグーとパーの動きを各20回ずつ行うだけで、足指の筋肉や靭帯が引き締まり、外反母趾の対策ができます。
外反母趾にならない歩き方は、足の裏全体で地面を蹴り上げる状態です。足の親指、小指の付け根、かかとの3点が同時に地面に着地するように意識して歩くことで、内股やがに股といった歩き方のクセを解消できます。
外反母趾になる大きな原因は、靴です。ヒールの高さだけではなく、靴をフィッティングする時は、4つのポイントを確認してください。また、靴のフィッティングは、足がむくんでいる時間帯(午後)がおすすめです。
1.靴を履いたらかかとに合わせ、つま先が1cmほど余るようにする
2.靴の中で足指が自由に動かせるか確認
3.歩いた時につま先が窮屈ではないか確認
ヒールの高い靴を選ぶ時は、「ヒールは太め」「ヒールの高さは5cm程度」「つま先がスクエア型」のタイプを積極的に選びましょう。
外反母趾は症状が悪化すると、整形外科で手術が必要です。原因を知らず普段と変わらない歩き方や靴の選び方をしていると、取り返しのつかないことになるでしょう。
外反母趾になる前に原因を追求し、症状が悪くならないように日頃から気をつけることが大切です。